こんにちは、キムです。先月7月BMWの新車価格が値上がりとなりました。これも円安の影響ですね。
円安や半導体不足による新車納期の長期化の影響を受けて、中古車の高騰がニュースで取り上げられる最中、今時ユーズド購入を取り上げるってどうなの?と思われるかもしれませんが、このまま円安が進むと、日本から海外への中古車輸出がさらに増加するのではないか、ひいてはBMWのMモデルも輸出されるのではないか、という危機感を感じ、あえての今、Mモデルのユーズド購入を取り上げてみました。
今やMモデルを新車で購入するとなると1000万円オーバーとなります。そこで今回は500万円で購入できるMモデルに焦点をあてて紹介したいと思います。
M2クーペ クラフトガレージのイチ推しM車
クラフトガレージが今一番オススメするMモデルは、F87M2クーペ。最近のMモデルの中で最もコンパクトで、1.5tの車重に370PSのエンジンを搭載。M3が大型進化したことを考えると、このM2こそE30,E36M3の後継として相応しいのではないかと思っています。Mモデルに詳しい方の中にはコンペティションこそが真のMモデルだろう。というご意見を持たれる方が多いかもしれませんが、エンジン型式は235iと同形式の3L、N55B30Aの直列6気筒ツインターボではあるものの、エンジンチューニング、オイル周り、補機類などM2ならではの専用開発が施されています。2022年8月時点ではまだ400万円での購入は難しく450万円の予算は必要です。ただしそれもDCTモデルの話であって、6MTとなると500万円以上となります。走りに重点を置いたMモデル選びとなると、年式、価格のバランスを考えると今一番オススメできるモデルです。
M3
Mモデルの代表格といえばやはりM3。面白いのは、E36,E46,E90系では世代の違いによる価格差があまりなく、いずれも300〜500万円あたりの販売価格となっています。F系のM3セダン、M4クーペも500万円以下でチラホラ流通していますがまだ500万円以上が価格帯の中心となっています。E30M3は価格が高騰しており、もはや1000万円に届きそうな勢いとなっています。
E90系 M3 V8が搭載される2世代前のM3
E90系で特筆すべき点といえば4L,V8NAエンジンが搭載されているという点。現時点ではV型エンジンが標準搭載されるM3はこのE90系のみです。またE92M3クーペとE90M3セダンが選べます。カーボンファイバーのルーフは軽量化に貢献するだけでなく、見た目にもかなりかっこいい。価格も2世代前となり、300万円台での購入が可能。M3セダンであればファミリーカーとしても使用できます。またクーペは、次期型からはM4となり、このE92M3が最後のM3クーペとなるBMWの歴史的に意義のあるモデルでもあります。
E46 M3 NA直列6気筒最後のM3
NA直列6気筒の最終モデルとなるのがE46M3。BMWの歴史的に価値あるモデルであるためか、価格も底値は終わり、既に上昇しています。エンジンは性能を極限まで上げられた為、やや耐久性が心配されますが、BMWのシルキーシックスの集大成といって良いモデルです。
E36 M3 日本のスポーツカーブーム全盛期に現れたMの刺客
先代のE30M3とは生まれた経緯もスタイルも全く異なる形で現れた2代目M3。大学生だった頃、初めてE36M3を目にした時の衝撃は忘れられません。当時の日本といえば空前のスポーツカーブーム全盛期。R32 GTR、NSXと280馬力カーが賑わう中、このE36M3は現れました。イメージカラーのダカールイエローがとにかくかっこよかった。自然吸気直列6気筒で280PSオーバーのエンジン。想像するだけでシビれました。そんな憧れを抱いた方も多いのではないでしょうか?このE36M3は、先代のE30M3と比較して様々な部分が異なります。全くの別物といっていいでしょう。デザインはE30M3ほどの派手さはないものの、直線基調で完成されたデザイン。リアの足回りはセミトレからマルチリンクへ。エンジンは4気筒から6気筒へ。ありとあらゆるものがそれまでのE30M3とE36M3は異なります。価格も今はかなり上昇し、350万円前後で相場が形成されています。絶対的な速さでは現代の車には敵わないものの、BMWのシルキーシックスを最大限に楽しめる、また現代車に比較して余計な電子制御がまだまだ少ない分、長く付き合いやすいM3とも言えるのではないでしょうか。
M5,M6
F系 M5,M6
F系のM5,M6はかなり値下がりしており、500万円以内で購入可能なものも流通しています。ただエンジンがV8ツインターボという機構のため、万が一故障した場合が怖いですね。560PSとかなり凶暴なのは間違いないです。購入される場合は保証がしっかりしたところで購入された方が賢明です。
E60系 M5,M6
価格的に、今最も手の届きやすいMモデルがE60系のM5,M6です。基本は400PSですが、モード変更で500PSを発生します。価格的には200万円台から購入できるものもあります。車体費用を安く抑えてメンテナンスの予算を見ておくと良いでしょう。
その他のMモデル
他に500万円以内で購入できるMモデルとなると、個人的にはZ4 Mクーペを推したいと思います。ファーストバックのデザインが秀逸。価格的には400〜500万円の予算が必要です。
Mクーペはこのリア側からの眺めが抜群にかっこいい。BMWの中でも孤高のMモデルといえますね。
最近のMモデルは、トップパフォーマンスモデルとしてスペックが高いのは当然ですが、その他の快適性も盛り込まれ、ますます走りに関係のない部分も電子制御で複雑な機構になっています(ベース車も然りではありますが)。性能はどんどんと進化し、正直、日常使用する上でMモデルの性能をどこまで発揮できるものかもわかりません。そういう点を踏まえると、新しいモデルよりも古いE系モデルくらいまでが機械的な故障は増えるとしても、その機構は現代車に比べるとシンプルで長く付き合いやすいともいえます。円安がますます進むとなるとMモデルもさらに海外への輸出が進むでしょう。
M社50周年の今年、そんな記念すべき年にMモデルを購入してみるのも意外と悪くはないのかもしれません。